歳をとるとなぜ太りやすくなる?
はじめに
年齢を重ねるたび、太ったと感じる方やダイエットしていてもなかなか脂肪が減らないと感じている方は多いのではないでしょうか?
特に30歳を過ぎると昔と同じ運動と食事をしていても太る傾向にあります。
今回はなぜ歳を重ねると太りやすくなるのか、また対策を解説します。
30歳を超えるとなぜ太りやすくなるのか
加齢とともに減少する「基礎代謝量」。
基礎代謝とは心臓を動かしたり呼吸したり体温を保つなど「生きていることを維持するため」に必要なエネルギーで、「ゴロ寝していても絶えず使い続けているエネルギー」のことです。
この基礎代謝は24時間絶え間無く使われ続け、1日の総消費エネルギーのうち、なんと約60%も占めているのです。
このため、「痩せやすく太りにくいからだ(エネルギーをたくさん使うからだ)」であるためには「基礎代謝が高いこと」が絶対条件なのですが、この基礎代謝は、男性で18歳くらい、女性では15歳くらいをピークにその後は年齢とともにどんどん低下します。
からだが成長する時期を過ぎてある程度からだが完成してしまった後は、「維持」のエネルギー以外は必要なくなり、徐々に老化も進んで細胞の生まれ変わりのサイクルが遅くなり、エネルギーをたくさん使う筋肉も減ってしまうからです。
当然基礎代謝が減れば同じ食事をしていても太ってしまうということになります。
男女別の加齢変化
加齢と共にお腹周りに脂肪がつき、メタボの危険性が高まるというのは男女共通の変化です。しかし元々男女の体型や体組成・脂肪分布は異なり、加齢による変化にも男女差があります。ここでは男女別の変化の特徴を見てみましょう。
◯男性
男性で加齢により増えてしまいがちなのは「お腹の脂肪」で、これは確かなことなのですが、男性にとって脂肪よりも変化が目立つのは実は「筋肉」なのです。
男性は 元々女性よりも筋肉量が多く、体重が重くても脂肪率は低い傾向があるのですが、その筋肉量は加齢による減少変化がとても大きいのです。特に腕と脚は顕著にその傾向が表れています。加齢による腕と脚の筋肉量減少は統計的にも明らかです。
このように男性は加齢による筋肉量の減少が大きいので、たとえ体重はそんなに増えて無くても、脂肪の割合(体脂肪率)が増えてしまっていることも多いのです。
◯女性
女性は筋肉量よりも脂肪の付き方に特徴があり、男性よりも顕著な変化傾向があります。
30歳未満の若い年代の女性は腕や体幹部の脂肪率が低くて脚(臀部も含む)の脂肪率だけが高くなっています。
若い世代の女性 は太腿や臀部などの下半身は脂肪が多いのですが、腕やお腹など上半身は脂肪が少ない傾向にあります。ところが30代以降はだんだん腕や体幹部の脂肪率が高くなり、50代以上になると、全身が均一な脂肪率に近付きます。
つまり、若いうちは細かった腕やお腹などの上半身にも年齢とともに脂肪が つきはじめ、50代ごろには全身に脂肪がついて全体のかたちが丸くなるという傾向にあります。
若々しく見える体型とは
では、「若く見える体形は?」というと、加齢変化とは逆に若い世代の平均的な体形特徴を参考にすると答えが見えてきます。
◎男性:全身の脂肪率は低いが筋肉量が多いので細くはなく、特に腕や脚はガッチリしており、お腹はまだ脂肪が少なく締まっている。
◎女性:ウエスト周りや腕、肩は細く華奢ですが、腰周りや太腿には脂肪が付いていて健康的。
若い世代は筋肉のつき方や脂肪の分布に男女差があって体形も男女で大きく異なりますが、年齢を重ねると男女差があまり見られなくなって男女とも「丸くなる」傾向にあります。
太らないために意識すること
では、太らないためには、「食生活を改善して摂取カロリーを抑える」、「運動をして消費カロリーを上げる」、どちらを意識すればいいのか。
答えは、「食生活を改善して摂取カロリーを抑える」もちろん運動することは大切ですが、食生活を変えずに運動だけで痩せようとするのは、ハッキリ言って厳しいと言えます。
なぜなら、運動で消費されるエネルギーで、摂取したエネルギーを打ち消すことは難しいからです。
たとえば、42.195kmのフルマラソンを走って消費されるカロリーは何キロカロリーかしっていますか?
実は、約2500キロカロリーだそうです。
そして、1kgの体脂肪を減らすのに必要なカロリーは約7500キロカロリーです。これを聞けば、運動だけでやせることが相当難しいことをおわかりいただけると思います。
なので、運動も大切ですがまずは食事を意識することが大切です。食事に関しては過去のブログを参考にしてみてください。
まとめ
人間が太ったり痩せたりするのは単純で、消費カロリーと摂取カロリーの差で体型が変わってきます。
食べてないのに太ってしまうなど感じる方は、意外とたくさん食べていることが多いです。
カロリー計算をするのは面倒かもしれませんが自分の摂取カロリーを把握することが体型維持に重要です。
いつまでも綺麗でかっこよく生きたいのは人間誰しもが思うこと。
そのためには普段の生活を見直し、生活習慣から変えていく必要があるかもしれませんね。