肩こりの原因とストレッチ

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身体の悩み第1位⁈

日々忙しく暮らしていると、夜更かしに運動不足、ストレス食い……。健康は気になるものの、ついおろそかになってしまいがち。

そこで、日常生活の中でどのような「体の悩み」を持ち、健康のためにどんな工夫をしているのかを調査しました。

半数以上の人が首・肩こりに悩み、そのほかにも疲れや体の冷えに悩んでいる実態が浮き彫りになりました。

今回は、肩こりの原因と対処法を解説していきます。

肩こりが起こる原因

肩こりになる原因はいくつかありますが、姿勢はその代表といえます。

例えば、猫背や前かがみといった姿勢をとり続けると、首の後ろから肩、背中にかけて広がる僧帽筋(そうぼうきん)などの筋肉にじわじわと負担がかかり、肩こりを引き起こしやすくなることがわかっています。
とくにスマートフォンやタブレット、パソコンなどを使うときにはこのような姿勢になりやすく、肩こりを引き起こす要因になっているといわれています。

1.長時間同じ姿勢をとる

猫背や前かがみのような首や背中が緊張するような姿勢でなくても、連続して長時間、同じ姿勢をとり続けることも、肩こりの原因となります。
同じ姿勢を長時間続けると、筋肉が収縮して硬くなります。筋肉が硬くなると血管が圧迫され、血行不良が生じます。その結果、硬くなった筋肉が末梢神経を傷つけることで痛みが生じ、肩こりになるのです。

2.運動不足

運動不足も肩こりの原因のひとつです。

運動不足で体をあまり動かさない状態が続くと、動かさずにいた筋肉は硬くなります。

同じ姿勢をとり続けているときと同じように、筋肉を動かさずにいると筋肉が収縮し、硬くなってしまうのです。すると、血行不良などが生じるとともに、末梢神経が傷つき、痛みが引き起こされます。

これが首や肩周辺の筋肉に生じると、肩にこりを感じます。

3.精神的なストレス

精神的なストレスはさまざまなかたちで体に影響を与えます。

ストレスは脳に悪影響を与えてはたらきを妨げ、身体にもストレス反応が現れます。

睡眠障害や疲労感、頭痛、下痢・便秘・吐き気、息苦しさ・動悸などの症状が知られていますが、肩こりもそのひとつとされています。

精神的なストレスにより脳の機能に不具合が生じたことで筋肉の血流が少なくなり、肩こりや腰痛が起こると考えられています。

肩こり対策の鍵を握るのは肩甲骨?

周辺の筋肉のうち、肩こり対策のポイントになるといわれるのが、肩甲骨を動かすのにかかわる筋肉です。

肩甲骨は背中にある三角形をした骨で、可動性がとても良く、腕を上げると斜め上に大きくずれたり、鎖骨を中心に上にも前にも後ろにも、回転するように動くのが特徴です。
肩甲骨のこの動きを支えているのが、菱形筋(りょうけいきん)という筋肉です。

内側縁(ないそくえん)とよばれる、肩甲骨の背中の中心側のふちにある菱形筋には疲労が蓄積しやすく、血流が滞って硬くなりやすい傾向があります。

したがって、この菱形筋をマッサージすると肩甲骨の動きが良くなることがしばしばあります。

肩こり解消におすすめストレッチ3選

首や背中が緊張するような姿勢や、同じ姿勢を長時間とることが多かったりすると、肩こりが生じやすくなります。
そのような場合に有効なのがストレッチです。

ストレッチには、筋肉の緊張をほぐし、血流を改善する効果が期待できます。

ここでは肩こり解消におすすめのストレッチをいくつか紹介します。

1.肩周りのストレッチ

肩まわりのストレッチの手順


❶両腕を組んで、指先を肘にひっかけます。
❷そのまま肘で大きな円を描くように、ゆっくりと左右交互に5回ほど肩甲骨を動かすよう意識しながら腕をまわします。

2.胸・背中のストレッチ

・背中のストレッチの手順
❶両手を頭の後ろで組みます。
❷息を吸いながら肘を外側に開き、左右の肩甲骨を引き寄せながら視線を上へ向けます。
❸息を吸いきったら、今度は息を吐きながら肘を内側に向け、首から腰までをできるだけ丸めていきます。
❹息を吐ききったら、吸いながら2、3の動きを3~5回繰り返しおこないます。

3.背中・腰のストレッチ

背中・腰のストレッチの手順
❶右腕を伸ばし、左腕で抱えるように胸へ引き寄せます。
❷顔は正面を向いたまま、腰から体をひねり、20秒程度静止します。
❸体を正面に戻し、腕を下ろしたら、反対側も同様におこないます。

まとめ

肩こりには予防などのセルフケアが有効です。早めに対処すれば、肩こりが悪化して生じる頭痛や吐き気などを防ぐことも可能です。


ストレッチ、運動を取り入れるとともに、食事や栄養などにも注意しながら、肩こりの早期改善、悪化の防止に努め、痛みのない日々を送りましょう。

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